「アイジェント・レコメンダー」をレコメンドエンジンとして導入し、レコメンド経由でのECの売り上げが毎月300~500万円に。

【 要 約 】

　株式会社京都きもの市場が運営する「京都きもの市場」は、日本最大級の「着物」インターネット通販サイトである。展示会販売、店舗、ECの3事業に分かれており、展示会での販売が50％、残りの25％ずつを店舗とECが担っている。
　EC事業では、高額な買物となるため購入プロセスが長くても納得して買っていただくことができるように、ECの機能だけでなく電話でのサポート体制も拡充させている。比較的高齢の顧客も多いため、豊富で分かりやすい商品説明や、ストレスのない購入導線がとても重要であり、商品検索の強化やレコメンドエンジンの導入も、ストレスのない買い物を実現するために必要なことだった。
　今回、レコメンドエンジンとして「アイジェント・レコメンダー」を選んだ理由は、AIによる学習効果だった。運用する手間がかからず自動的に最適化されるため、コストパフォーマンスが良いと考えたのである。ただ、高額な一点物の商品が多いため併せ買いは効果が薄いことが分かっていたため、商品の閲覧履歴をベースとしたアルゴリズム中心のチューニングを施し、購買検討中のお客様に商品の比較や、組み合わせ検討をしてもらうための導線として利用している。
　サービス導入後には、毎月レコメンド経由での売り上げとして300～500万円程度の売上がレポートされている。顧客は高額な呉服の押し売りを受けたくないと感じているため、無理に売れ筋商品を勧めるのではなく、アンマッチを少なくし自分が好きになれる商品との出会いに喜ぶことができる。アイジェント・レコメンダーはその思想に沿った使い方のできるツールである。